1-4 ビジュアル情報処理の光学的モデル
1-4-1 光と色
人間 | カメラ |
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角膜 | レンズ |
虹彩 | 絞り |
水晶体 | レンズ |
網膜の視細胞 | 映像素子 |
三原色とカラーモデル
- RGBカラーモデル … 加法混色の代表
- CMYカラーモデル … 減法混色の代表
マンセル表色系
- 三原色モデルは数学的・定量的に扱うには適しているが、人間の感覚には合っていない
-
マンセル表色系
- 心理学的見地から色相・明度・彩度の3属性で定義したもの
- マンセルの色立体
HSIカラーモデル
- HSI: Hue,Saturation,Intenisty
- R,Y,G,C,B,Mで正六角形を構成
- 頂点がW/Kの2つの六角錐を貼り付けた形
1-4-2 ビジュアル情報処理の光学的モデル
平行光線
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直射光
- 光源から直接当たる
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間接光
- ほかの物体で反射したもの
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直接光の最も単純なモデル: 平行光線
- 非常に遠方からの光
拡散反射光
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どの方向にも等しく反射する光
- 例: 石膏、チョーク
- 入射光と面の法線のなす角をαとすると
I = k_d I_i cosα
高度なモデル
radiosityとかいろいろ
1-5 ディジタル画像
1-5-3 いろいろな画像
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2値画像
- マスクとかに使う
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グレースケール
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(フル)カラー画像
- 2^(8+8+8) (RGB8ビットずつ量子化)など
1-5-4 階調と解像度
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階調
- 画像の明暗の調子
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HDR画像 (High Dynamic Range)
- 白飛び・黒つぶれを避けるためのやつ
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階調が激しいシーンの撮影例
- 同一シーンを露出を変えて複数撮影
- HDR画像を合成
- トーンマッピング
1-5-5 ラスタ化による図形の描画
無限に細い線分などを実際の画素に変換する(ラスタ化)
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線分
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ポリゴンのラスタ化
- スキャンラインで塗りつぶす
1-5-6 エイリアシングとアンチエイリアシング
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エイリアシング
- 【補】「偽信号」の意
- 細かい点や線が消去されたり分離されたり、実際には存在しない模様が現れる
- 斜めの線のギザギザ (ジャギー)
- 【所感】ギザギザだけを言うと思っていた。むしろアーティファクトに近い言葉?
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標本化定理
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正弦波は周期の1/2未満の間隔で標本化しなければ元の波形を復元できない
- モアレったりする
- ステップはフーリエ変換的に無限に短い波長成分をもつので影響をうけやすい
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-
縮小にともなうエイリアシング
- 画像を縮小すると周波数成分は短波長側に寄る
- つまり、標本化に必要なサンプリング間隔も短くなる
- 逆にいえば、サンプリング間隔が同じなまま画像を縮小するとエイリアシングが生じる
- ローパスフィルタで高周波=短波長成分を落とすなどして対処する(アンチエイリアシング)
1-6 画像処理の分類と役割
1-6-1 画像を加工し出力する処理
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再標本化
- アフィン変換等を施したあと、変換前の各画素を並べ直す
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補完
- 変換前の格子点が変換後の格子点に必ずしも一致しない
- まわりの格子点のデータから求めたい点のデータを求める
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補完方法の例
- ニアレストネイバー(最近隣内挿法)
- バイリニア補完(双一次補完)
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イメージモザイキング
- Google Mapsのストリートビューのあれ
- 位置合わせ・色合わせする
1-6-2 画像から情報を抽出する処理
- ステレオビジョン
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映像から幾何学的/光学的モデルと三次元形状を復元する
- 拡散反射面であると仮定して陰影(光学)から三次元形状復元
1-7 補足説明
1-7-1 カメラの基礎知識
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シャッタスピード
- 光の当たっている時間を変える
- ずっと開けておいて星の動きを見たりするやつ
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絞り(アイリス)
- 光量を変える
- F2.8,F4,F5.6など
- 数値がroot2倍になると半分
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ISO感度
- 映像素子から読み出した値に対する増幅率
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露出
- シャッタスピード、絞り、感度によってきまる
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焦点距離
- 遠近感を変える
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広角レンズ
- 焦点距離が短い = 画角が大きい
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望遠レンズ
- 焦点距離が長い = 画角が小さい
- ビューボリュームが細長くなる = 平行投影に近くなる = 遠近感があまりなくなる