1-1 ビジュアル情報処理とディジタルカメラモデル
1-1-1 ビジュアル情報処理
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CGと画像処理は別々の分野として発展してきたが、今日では密接な関係があると考えられている
- 例: AR: Augmented Realit_y (拡張現実感)
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ビジュアル情報処理
- 両者ひっくるめた呼び方
1-1-2 ディジタルカメラモデル
肉眼 | ディジタルカメラ |
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光 | 光 |
水晶体 | レンズ |
脳 | CCD,CMOS |
ディジタルカメラ | ディジタルカメラモデル |
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被写体 | モデリング |
カメラアングル | ビジュアル情報処理の幾何学的モデル |
ライティング | ビジュアル情報処理の光学的モデル |
ディジタル画像 | ディジタル画像 |
画像編集 | 画像処理 |
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3次元復元
- CGの逆回し
- ディジタル画像からモデリング・幾何学的モデル・光学的モデルを復元
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コンピュータビジョン
- 被写体の形状ばかりでなく、シーンの情報を得ようとする技術
1-2 座標系とモデリング
高校大学の数学の復習。略
1-3 ビジュアル情報処理の幾何学的モデル
1-3-1 幾何学的変換の必要性
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対称図形を効率よくつくる
- 扇風機の羽(回転対称)とか
1-3-2 2次元図形の基本変換
アフィン変換の話
(t_x, t_y)
平行移動 (translate)
1 0 t_x
0 1 t_y
- 拡大・縮小 (scale)
s_x 0 0
0 s_y 0
- 回転
+conθ -sinθ 0
+sinθ +conθ 0
- 鏡映
- x軸対称
+1 0 0
0 -1 0
- y軸対称
-1 0 0
0 +1 0
- y=x対称
0 1 0
1 0 0
- スキュー(せん断)
- x軸方向 (a = tanα)
1 a 0
0 1 0
- y軸方向 (b = tanβ)
1 0 0
b 1 0
幾何学的変換の2つの意味
x' = x + t_x
y' = y + t_y
- 意味1: x-y座標系上の点
(x,y)
をx軸方向にt_x
, y軸方向にt_y
移動すると(x',y')
になる、の意 - 意味2: x-y座標系をx軸方向に
-t_x
, y軸方向に-t_y
移動したx’-y’座標系での座標に変換する、の意
1-3-4 投影変換
透視投影と平行投影の話
- 透視投影
x' = x/z
y' = y/z
- 平行投影
x' = x
y' = y
-
ビューボリューム
- z=0で無限大に発散してしまうし無限遠まで描写できないのでz方向にクリッピングした六面体領域のみ描画する
- 前方クリッピング面 (z=0側)
- 後方クリッピング面 (z->+∞側)
1-3-5 いろいな座標系と変換
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モデリング座標系
- モデリング形状を定義しやすい座標系
- 回転対称なら円柱座標系とか
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ワールド座標系
- 世界
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モデリング変換
- 物体を配置するときに定義する、モデリング座標系からワールド座標系への変換
- どこにどんな大きさでどんな角度で置くよ、みたいな
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カメラ座標系(アイ座標系)
- ワールド座標系とカメラ座標系の関係を決めることがカメラワークに相当する
- 「アップベクトル」とか
- 視野変換
- ワールド座標系からカメラ座標系への変換
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投影変換
- 2次元画像化
- 隠面消去とか
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ウィンドウとビューポート
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ウィンドウ
- 投影面上で実際に画像が表示される部分
- 投影面から切り出したやつ
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ビューポート
- デバイス座標系上で画像が表示される部分
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1-3-6 投影図の生成と解釈
- 前述の座標変換のパイプラインをビューイングパイプラインという
- 求まるのはあくまで形状だけ
- 明るさや色は光学的モデルで求める